velocraft流の組み付け手順や方法をご紹介する第2回目
使用フレームを前回ご紹介しましたが、次は組付け前の下準備
ホイールを組み立てます
タイヤは650x42Bですので、使用出来るパーツは限られます
42Bタイヤでサイドが飴色かオープンの場合はグランボアがSOMA・WTBくらいしかありません
東叡社というブランドのイメージとハブ・リムを含めた統一性を考慮してグランボアのラージハブ・パピオンリムを使用してタイヤも同社のエートルSTDタイヤを選択します
色々なブランドをミックスして、ハブやveloorange・リムはSUNXCD等の選択肢もあるのですが、なんとなく統一感が無くなってしまうので、安全安心のグランボアブランドで今回は組み立てます
上写真はリアハブの右側を写したものですが、スポークは1.8mmプレーンゲージを使用してITA8本組みにしています
スポーク数は定番の36本
スポークは2.0-1.8mmにすることもありますが、2.0mmプレーンゲージを普段使用することは殆どありません(お客様からの指示が無い場合)
36本ホイールですと、どうしてもスポークの見ためが太くなり過ぎて主張し過ぎてしまうと思っているから
勿論強度を重視して2.0mmを使用することも有りだとは思っていますが、バランスは1.8mmが良いと思います
比較的高荷重を受けるグランツーリズムですから、組立ては横剛性が高めの8本組み
普段のランドナーやスポルティーフなら6本組みにすることが多いですが、8本組みの方がクラシカルなイメージを演出しやすいので、あえて8本で組む場合もあります(場合によってはスポーク入手性で決めることもあります)
しかし、8本組みはスポークの頭ととなりのスポークが若干干渉してしまうので、微妙に傷が付きやすいというデメリットもあります
それが原因でスポークが折れたりということは少ないのですが、なんとなく気にはなります
タイヤカラーは黒・赤・白から選択出来るのですが、今回は黒を選びました
ビーズオレンジの茶系カラーでタイヤを黒にしたので、ブレーキブラケットやサドルも黒に統一させるとバランス良く組み立てられると思います
ホイールを組み立てたら、フレームにセットして、ブリッジ下・肩下の寸法を測ります
今回は25mmのクリアランスがあります
TOEIフレームは特に指定が無い場合、クリアランスを20mmにすることが多いのですが、今回は25mmとだいぶ広めセッティング
決して間違えた訳ではありません
泥除けを深めのタイプとしたい為、その分クリアランスを広げて貰っている為です
具体的には本所工研の60mm位の幅のモノで、H80・H79・GB650あたりがピッタリサイズとなります
太めの泥除けを使用することで、見ための重厚感も増すので、軽快なランドナーと違いどっしりとしたシルエットを演出出来ます
逆に42Bタイヤであっても、50mm程度の幅の泥除け(H47・H50)を使用する時には、一般的な20mmクリアランスとします
同じフレームサイズ・泥除けでも使用する泥除けによってジオメトリーが変化する一例ですね
ちなみに、細身の泥除けを使用する場合は20mmクリアランスでは無く、18mm・17mmクリアランスにすることもあります
「パーツが決まらないとフレームが作れない」というお話をさせて頂くことがありますが、一見関係の無さそうな泥除けの種類でもフレームの作り方は変化します
ホイールが組み上がったら、次はブレーキの取付けに入り、その後泥除け取付けという順序です
続きはまた次回・・・