velocraft流 TOEIスタンダード グランツーリズム作り vol.4

velocraft流 TOEIスタンダード グランツーリズム作り vol.4

お客様の自転車の組立てや修理等に感けてしまい、ず―――と放置してしまっていた展示販売用のTOEIスタンダード グランツーリズム組立て紹介

ちなみに以前の記事は
vol.1 vol.2 vol.3 となっておりますので、合わせてご覧ください

フレームの紹介、ホイール組み、カンチブレーキ&キャリア取付けまで済んでいますので、ツーリングバイク最大の山場である泥除けの取付け紹介

・・・っでいきなり上写真が完成状態です
泥除けの取付け方法に関しては、今まで何度もご紹介してきましたし、コチラにPDFファイルにして詳しくご紹介していますので割愛させて頂きます

泥除けの取付け方法には多様な考え方がありますし、個人によって正解が違うので、「この方法が正解!」ということは無いのですが、大槻は基本的に全ての自転車を、可能な限り同じ寸法で組み立てる様にしています(お客様からのご指示がある場合を除く)

「あそこの店はアンナ組み方」「ここの店はコンナ組み方」と店(作業者)のクセや考え方があり、ユーザーは自分の好みに近い組立て方をするショップが選べると良いなと考えています
その為、サンプルで見た自転車と実際に購入される自転車のイメージがあまり違わない様に、いつも同じにしているとお考えください

勿論同じと言っても、全ての車種・全てのサイズ・全てのパーツアッセンブルで同じにしている訳ではありません

スポルティーフとランドナーとキャンピングで取付け寸法は変わりますし、20インチのミニベロと700Cのホイールでも変わりますし、ライトの取付け方法等でも変わります

ただ変わると言っても「フレームサイズ500mmのスポルティーフでサイドプルブレーキ、ライトはバッテリーライトをキャリアの左側にM5ネジ2本で取り付けるなら~~cmの泥除け寸法にする」「フレームサイズ500のスポルティーフでセンタープルブレーキ、ライトは古物のダイナモライトを泥除け先端に取り付けるなら~~cmの泥除け寸法にする」「フレームサイズ550mmのランドナーでカンチブレーキ、ライトはハブダイナモライトをキャリア右側に取り付けるなら~~cmの泥除け寸法にする」等、車種やサイズ、状況や時代考証等で変化させています
同じ条件の自転車を組み立てるなら同じ泥除け寸法にするという意味です

今回は展示用組立てということもあり、上写真の様な寸法で大槻としては最もポピュラーな寸法としています
この数値を元に色々変化させるという感じですね

いくつか例を紹介します

①フロントキャリア前端~泥除け前端まで寸法
ライトを泥除けに付けない場合は、7cmを基準として、スポルティーフなら-2cm(H35・H27の場合のみ)・キャンピングなら+2cmまで伸ばす
本所工研のH29の場合で後端部を切り落とさない場合は無視する
フロントバッグが大型の場合は、バッグの底面が泥除けの長さを超えない長さとする
フロントライトを泥除けに付ける場合はフロントバッグを取り付け後、なるべくフロントライトをぶつからない後方に取付けて、レンズ面縁の延長線上に泥除け端部の端が来る様にする

②前泥除け後端部~地上までの寸法
ランドナーなら14cm・スポルティーフなら15cm・キャンピングなら13cmが基本
重厚感を出す場合には+1cm伸ばすこともあるが、地上高12cm以下にはしない
それ以上の長さを求める場合にはフラップを併用する
但しミニベロの場合のみ10cmまで下げることはあるが、段差で泥除けをぶつける可能性が高いので、注意を促す
基本的にフラップを装備することはご要望が無い限りは提案しない(ブルベユーザー(ランドヌール)を除く)

③後泥除け後端部~ハブ軸の垂直距離寸法
後泥除けの長さは、ハブ軸から垂直方向で何cmにするかを決めるので、車輪径により変化する
ランドナーの場合はハブ軸~後端部まで泥除けが1cm上、スポルティーフの場合は2cm上、キャンピングの場合は同じ高さとする
フラップは提案しない(ブルベユーザー(ランドヌール)を除く)
テールライトがある場合は、ステーやダルマと干渉しない長さにする場合もある

④後端部~ダルマネジ
全ての車種で12cmとするが、現行品(又はそれに近いパーツ)で組み付ける場合は11cmとする
製作事例は少ないが、本所工研の分割加工済みの泥除けを使用する場合はその限りでは無い(元々穴が開けられている為)
ステーの角度を〇〇°にする、ステーの延長線上に〇〇にする、という組付け方法は行わない(お客様の指示が無い場合)
20インチ等のミニベロの場合は10cmまで短くする
前後の寸法は必ず同じにする

大雑把ですが、コンナ決め事でvelocraftでは組立てを行っています
くどい様ですが、お客様の指示があれば、ご指示に合わせて組立てを行っています
「どこどこを~~cmにして」というご指示は少なく例えばアレックスサンジェっぽくしてという様なご指示を頂くことが多いですね
その場合は泥除け前端部を14cm位まで伸ばします

vol.2でも触れていますが組立て寸法以外にも、タイヤと泥除けのクリアランスも泥除けの種類や車種等によっても変化させていますので、本当に多くの寸法が存在しますが、その全てはご注文を頂く時に泥除け寸法を決めています

その為、泥除けの長さ調整が綺麗な泥除け付けには必須になります
本所工研の泥除けは、基本的に前後端部は折り返しが付いていますが、長さ調節が必須となりますので、折り返しは落としてしまいます

上写真の様に長さをカットして合わせますが、「カットして見ためを良くする」ことばかりが注目されている様に感じています
本来は、実用的に丁度良い長さにする為に泥除けを長めに作られていたり、後ろ泥除けを前側に持ってくる際に長さを揃えることが最も重要なことなんだと思っています

短すぎては用をなさないですし、長すぎてもぶつけやすくなったり、重さで割れやすくなったりすることを防ぐ為で、水はけが良く怪我が少ない形状にしているだけなのですが・・・

その他、寸法を合わせる為に上写真の様にフレームにぶつかる部分を曲げたり潰したり、泥除け本体のカーブをタイヤに合わせたりと、細かな手わざを使って泥除けを装備しています

これも、泥除けが綺麗に付く為に行うのではなく、オフロード走行時等の泥づまりを防ぐ為に行っているのです

如何でしょうか?
実用を追求していくことが綺麗な組立てに繋がっていると思っています
奇をてらわずに、いつも同じクオリティで多くのお客様にご提供したいですね

次回に続きます・・・(いつになるか解りませんが、なるべく早めに・・・)

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