ソケットorプレート リアエンド

ソケットorプレート リアエンド

スチール製フレームのエンド(ドロップアウト)はパイプを差し込むタイプのソケットタイプとパイプに割りを入れて差し込むプレートタイプの2種が主流

モダンなフレームはソケットタイプでトラディショナルなフレームはプレートタイプというイメージですが、どちらにもメリットデメリットがあると思います

それぞれどんな特徴があるか簡単にご紹介します

まずはソケットタイプのアロテックC110
フリーアングルでフレームサイズを問わず、多くのフレームにピッタリマッチしますが、左右それぞれ2ピースに分かれているので、ロウ接箇所が増えてしまうのと、2ピースに見せない為の仕上げ作業がプラスされるので、作業時間は少し長くなってしまいます
形状が少し大型になるのも好き嫌いが分かれるところでしょうか

上写真はTR製(旧鶴岡レーシング)のロードフレームですが、泥除けとキャリアダボを取り除き、まるでワンピースのエンドであるかの様に美しく仕上げられています
上2枚の写真が同じ部材には見えないですよね

同フレームを後ろから見た写真ですが、シートステーとチェーンステーパイプは長さを合わせているのみで、特別な加工無くロウ接されています

リアエンドには当然リアハブが付きスプロケットとチェーンが付きます
その為、チェーンとリアエンドが干渉しない様にしなければなりませんからハブの当たり面からパイプを外側に張り出させています

コチラは東叡社のフレーム
プレート式のリアエンドを採用しています(採用というか東叡社オリジナルエンドです)
プレート式はパイプを外に張り出して装着することはありませんので、チェーンと干渉しない様に右側のパイプを加工する必要があります

実際には上写真の様にチェーンステーとシートステーのチェーンと干渉しそうな箇所を加工しています
当該箇所にロウ材を流し込み、パイプを削り落としています
加工方法として、削り落とす以外にもパイプを潰してしまう方法もあります

シートステー部を縦に見るとこんな感じになります
内側のシートステーは完全に削って無くなっていますので、パイプの外側のみでロウ接されているのみです

強度的に大丈夫なの?っと心配になるかもしれませんが、全く問題にはなりません
いつも外側しかロウ接しないビルダーさんもいらっしゃいます

但し、強度では無く剛性という意味ではソケットタイプが勝ります
シッカリとした乗り味やブレの少なさを求めるならソケットタイプにしましょう

以前、SWwatanabeの渡辺さんに「フレームはBB周りを固めパイプを使ってロスを減らす それだけだと力の逃げ道が無いからエンドでバランスよく力を逃がしている」と言われたことがあります
また、その逆で「BB周りはウィップを効かせてリズミカルに踏める様にするが、たわみが出過ぎない様にエンドで剛性感を出す」ということも言えると思います
この辺の考え方がオーダーフレームならではで面白いところですね

プレート式は見ためが小さく主張しないシルエットになるのも魅力のひとつでしょう
チェーンステーとシートステーのTIP部分のカットも、只真っ直ぐに切るのではなく意匠になり個性が出る部分だと思いますし、ロウ材と合わせて綺麗な曲線を描く事が可能です

ソケットタイプで他に注意しなくてはならないのが、ツーリングバイクの場合のリアキャリア
シートステーはチェーンとの干渉を避ける為に外に張り出しているので、リアキャリアを取付けようとすると、キャリアとシートステーがぶつかってしまう可能性があるということ
その為、キャリアとフレームの間にスペーサー等を入れて無理やりキャリアを外に広げる必要も出来てきますが取付けボルトに負荷が掛かりますので、ダメとは言いませんが良い取付け方とも言えません

市販車ならともかく、オーダーメイドの場合には絶対に避けたいと考えています
その為、ツーリングバイクはプレート式のエンドを採用することが多いのだと思います

リアエンド一つ取っても、部材の選択時は本当に色々考えなくてはなりませんね

ビルダーにフレームを製作してもらうにしても、ご自身で製作するにしても、部材選びは慎重に

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