JBTへの道(?)その5

JBTへの道(?)その5

さてさて、ジャパンバイクテクニークに向けた自転車製作の5回目
フレーム寸法の続きです・・・

フレームサイズ525mm(C-T)というのは、サドル高が665mmから来ています
665-525=140っということで、シートピラー出しろとサドル厚みが合わせて140mmとなる様にした寸法

必ずしも、この数値が正解という訳ではありませんがランドナー系では一般的ではないでしょうか?
一昔前(と言っても数十年前)はもっと短かったですし、最近はもうチョット長い傾向がある様ですが

velocraftでは500mm代前半のランドナーフレームの場合には、シートピラーの出しろを80mm・サドル厚みを60mmにして合計140mmを基準としてフレームサイズを決めています
フレームサイズが小さければ、120~130mmにしますし、大きいフレームやスポルティフの様にスポーティな場合には150mm以上にする場合もあります

実用を重視してハンドルとサドルの高低差やハンドル部分の剛性感で決める場合も多いです

勿論、上記寸法は「ホリゾンタル・スレッドヘッド」の場合

では、なぜ今回はスローピングなのか?ホリゾンタルではダメなのか?

これは、フレームの剛性感とディスクブレーキという2点が大きく絡んできます

ポジションが一定の場合、ヘッド側の剛性感はヘッドチューブの長さに依存することが多く、今回のアヘッドの場合にはスペーサーの量を少なくすることが出来ますし、スレッドの場合には首を奥まで差し込むことが出来ます

そのことでアヘッドの場合にはコラムの、スレッドの場合にはステム首のタワミ量が減り剛性感が高くなります
ハンドル周辺やフロント周りの剛性感UPの為にはヘッドチューブを伸ばしてスペーサーを入れたり、ステム首を付き出させずにヘッドパーツになるべく近い位置にステム突出しを持ってくるのが有効です

この方法は以前からありますが、最近では競輪の世界でもステム首を埋め込むのがチョット流行っていますよね

チョット画像が荒いですが、ヘッドチューブがトップチューブよりも上に張り出したこんなラグを通常は使用します
「かさ増しラグ」なんて呼ばれていますね

日本のランドナーでもアラヤ・ツーリストも同様のラグを使用していますし、アメリカン・ラグドツーリングバイクでもリチャードザックス等を中心にかさ増しラグが当たり前の様に付いています

ハンドルを高くセッティングしやすいという一面もありますが、大槻としてはステム首をヘッドチューブに埋め込んでハンドル周辺の剛性感を上げる為だと思っています
実際に競輪選手もその目的で使用しています

逆にハンドル周辺のクッション性を求めるならステムの首を出すセッティングもありますし、実際にはvelocraftで多く販売しているツーリングバイクでその様に設計しています
今回のフレームは高剛性を狙ったレーサーですから、ステムをなるべくヘッドパーツに直にくっ付けたいですからヘッドチューブを長くしている訳です

また、かさ増しラグを使用せずにスローピングにしたのは、単純に重量の問題とスローピング形状が大槻が好きだという理由だけです
※SWwatanabeの渡辺捷治氏の影響を受けているのも理由のひとつです(BB位置が高いのも・・・)

また、ステム自体の剛性感も非常に重要です
柔らかくしたければ丸パイプのスチール製にしますし、スチール製でも少し固めにしたい場合はΦ22.2mmよりも太いパイプや縦に潰すこともあります

硬くしたい場合にはアルミ製が有効ですし、角型にすると更に影響は顕著になります

その辺がルネエルスの考え方なのかな?っと想像しています
エルスはいつも角型アルミステムで、首は根本まで埋まっているのがデフォルトですから、当時としてはかなり固めセッティングになっています

今回はステムも製作する予定なので、アルミ角型にするつもりですが、どうするかは全くの未定・・・

そして、ヘッドチューブが長いことでヘッドパーツに掛かる負担を減らすことも出来ます

スチールフレームの場合、ヘッドチューブ長は最短でも80mm位は必要ですが、それ以下ですとヘッドパーツに掛かる負担が増えて痛みが早くなってしまいます

特に今回はディスクブレーキを採用していますので、従来のリムブレーキと比べると掛かる力はかなり強いモノになりますので、下ヘッドパーツはオーバーサイズ化もしています

しかし、上下共にオーバーサイズ化したりインテグラルヘッド等にすると、ステム周辺のシルエットが大きくなり過ぎて好みではありません

その為、テーパードヘッドにしたのですが、どうしても上ヘッドパーツはノーマルサイズですから負荷の少ない上部とは言え今までの強度と同じ
まず問題になるとは思えませんが、ヘッドチューブをなるべく長くして上ヘッドパーツに掛かる負担を少しでも軽減させています

「そんな難しいことを考えるならリムブレーキでもよかったんじゃないか??」という考えが頭をよぎりますが(笑)今回はディスクブレーキ前提でのフレーム(もっと言うならキモリ・モーションレスエンド前提)なので可能性を探っていると解釈してください

今まで油圧ディスク+ノーマルサイズフレームでも問題は起きたことはありませんが、それはあくまで「わきまえて頂いているお客様」がお使いだからだと思っています
※4年程前に販売し、合計3万km程使用されている方が最長です

市販化出来る様な完成度を持つディスクブレーキツーリングバイクの実験台という意味も今回のフレームに含まれますので、色々実験的要素を取り入れている次第

さて、ヘッドチューブ長だけで、また随分長文になってしまいました
続きます・・・

 

 

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